走行コントローラーの特徴~アローワンの電動車いす
走る、曲がる、止まる。あなたの意思を車いすに伝える役目をはたす「走行コントローラー」は重要です。
特に、さまざまな種類の障がいをお持ちの方であれば、なおのこと。安全性はもちろんのこと、走行コントローラーの使い勝手が、すなわち車いすの使いやすさと言っても過言ではありません。
私、西平は、過去数千人の障がいをお持ちの方から車いすの相談を受けて、この走行コントローラーの重要性を肌身に感じてきました。
電動車いすをあきらめた人が、走行コントローラーを取り替えただけで、再び乗れるようになった。そんな例も1つや2つではありません。
だからこそ、決して軽視できない、電動車いすのパーツなのです。
今から10年以上前のこと、私は、障がい者の方が使うのに最適な走行コントローラーを探していました。
そもそも、最適な走行コントローラーとはなんでしょう?
1.使いやすい、持ちやすい(握りやすい)、操作しやすい。
2.カスタマイズできる。(使用する人の体にあわせることができる)
3.耐久性にすぐれている
4.高い信頼性
これらの条件を満たすために、
国内製のもの、外国製のもの、あらゆる車いすに使えそうなあらゆるコントローラーをテストしました。
アローワンで自社開発も考えましたが、コスト的にとてもあわないことが分かりました。
そんな中で見つけたのが、英国のコントローラー専門の会社であるPGドライブテクノロジー(PGDT)社のコントローラーです。
日本製の車いすは、なぜか自社開発のコントローラーを搭載しているのがほとんどですが、
世界的にはこのPGドライブテクノロジー(PGDT)社のコントローラーを搭載している電動車いすが非常に多いですし、
あの日本でも有名なスウェーデン製の電動車いすにも採用されています。
実際にアローワンでテストしてみて、世界的には多くの電動車いすで採用されている理由がわかりました。
先にあげた最適な走行コントローラーの条件をすべて満たしてくれるものでした。
このコントローラーをあなたに合わせて
カスタマイズいたします
PGドライブテクノロジー(PGDT)社のコントローラーの最大の特徴は、プログラマブル(プログラムできる)ところです。
ちょっと技術的な話になってしまうのですが、コントローラーの制御項目はプログラム定数の変更により、1~100段階に調節できます。
主要な制御項目 | プログラム可能範囲 |
増速加速度(注1) | 1~100% |
減速加速度(注1) | 1~100% |
増速回転加速度(注1) | 1~100% |
減速回転加速度(注1) | 1~100% |
前進最高速度 | 1~100% |
前進最低速度 | 1~20% |
後進最高速度 | 1~20% 前進より遅く設定できる |
回転速度(注2) | 1~100% |
これは、車いすを使う人にとって、大きなメリットがあります。
最高速度や加速度を、ユーザーの求めるものに応じて、調整が可能になったのです。
もちろん、障がいや体の変化に応じて、のちのち変更しなおすこともできます。
これも、私がつねづね感じていることですが、車いすにキビキビした動きを求められる方もいれば、
穏やかな動きを求められる方もおられます。みなさんそれぞれに体や障がいの違い、あるいは速度の感じ方に個人差があるのでそれは当然のことです。
競技用であれば、クイックな動き、速い速度が求められますが、日常生活で使うものですから急加速できればいい、速ければいいというものではありません。
注1:
手が震える障害があるときには、加速度の数値を減らすと反応が緩やかになります。
手が暴れても電動車椅子は滑らかに動くことができます。
脳性まひの人にとって、使い勝手のいいコントローラーを提供できます。
注2:
前進の最高速度を100%にあわせると、回転時は左右のタイヤが逆方向に100%で回転する
ため、このときの回転速度は200%となり、非常に急回転になってしまいます。
これを防ぐために回転速度の設定をたとえば30%に設定しておくと、
回転速度は30%+30%=60%となり、急回転を抑制することができます。
手前味噌ですが、私、西平はユーザーさんの求めに応じて、この定数を調整することにかけては日本一だと思っています。
もちろん、お客さまの感覚にジャストフィットするまでに、何度も定数を変更して時間がかかることもありますが、最終的にはジャストフィットさせる自信があります。
それは私がこのコントローラーを調整して、過去何百、何千回とユーザーさんにご満足いただいてきたからです。
ジョイスティックの「強さ」も
あなたにあわせて変更できます!
アローワンでは独自にジョイスティック・レバー用にたくさんの強さのスプリングを用意しています。
筋ジストロフィーで指の力が弱い人に対しても、十分な対応ができます。
さらに、蛇腹のゴムさえ重く感じる人に対しては、蛇腹のゴムを取り外し、非接触のカバーを作ることもできます。
ジョイスティックが使いづらい、使えない方には
こんなカスタマイズも可能です。
私はコントローラーが使いずらくて、電動車いすに乗ることをあきらめておられる方から何人もご相談をうけました。 コントローラーさえ自分にあっていれば、電動車いすに乗ることができる方も数多くおられます。 カスタマイズにより、自分にあったコントローラーを手に入れることは、それだけで数十万円の価値があると思います。
PGドライブテクノロジー社のコントローラーと西平のカスタマイズで、
方向性の確かさ、スピード調整の確かさ、やわらかい操作性をきっと実感していただけます。
アローワンの電動車いす、すべてにこのコントローラーを搭載します。
ただし、簡易型電動車いす(乗たろう)にはパワーユニット専用のコントローラーになります。
詳しくはご相談の際、お尋ねください。
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